WordPressで実績やお知らせを整理する|カスタム投稿タイプの活用
企業の公式サイトには、製品導入事例や技術情報、プレスリリースといった多種多様な情報が掲載されます。これらをすべて通常の「投稿」機能で管理してしまうと、記事の性質が混ざり合い、閲覧者にとって情報の所在が分かりにくくなるだけでなく、管理者側の運用効率も低下してしまいます。
そこで有効なのが カスタム投稿タイプ の導入です。本記事では、WordPressテーマ「Lightning」と親和性の高いプラグイン群―― VK All in One Expansion Unit(VK ExUnit)、VK Block Patterns、VK Blocks ――を活用し、情報を整理・構造化する手法を解説します。
利用するプラグインの概要
VK All in One Expansion Unit(VK ExUnit)
VK ExUnitは、企業サイトに求められる基本機能を統合的に提供する多機能プラグインです。SEO設定やOGPタグ管理、Google Analyticsコードの挿入、SNSシェアボタン設置といった要素が標準搭載されており、追加プラグインを複数導入する手間を省きます。
本記事では、このプラグインの「カスタム投稿タイプ作成機能」を利用し、記事を種類別に管理できる環境を構築します。
VK Block Patterns
VK Block Patternsは、ブロックエディタで頻用するレイアウトを「ひな形」として保存・再利用できる仕組みを提供します。企業サイトでは、事例紹介や技術レポートなど、一定のフォーマットに則って記事を作成する場面が少なくありません。本プラグインを導入すれば、統一感のある体裁を効率的に保ちながら記事作成を進めることが可能です。
VK Blocks
VK Blocksは、Lightningテーマに最適化されたブロックエディタ拡張機能です。記事一覧を生成する Post Listブロック をはじめ、デザイン性を高めるレイアウトパーツ(カラム、ボックス、ボタンなど)を多数備えており、標準のWordPressでは実現しづらい柔軟な表現を可能にします。今回は、これを用いて「事例一覧」「技術情報一覧」ページを構築します。

カスタム投稿タイプを作成する(VK ExUnit)
まずは、記事の性質ごとに独立した投稿タイプを設けます。
手順
- 管理画面 →「ExUnit」→「カスタム投稿タイプ設定」
- 「新しい投稿タイプを追加」を選択
- 投稿タイプスラッグ: case(事例)、tech(技術情報)
- 投稿タイプ名(ラベル):事例、技術情報
- Supports設定で「タイトル」「エディター」「アイキャッチ画像」など必要な項目にチェック
- カスタム分類(カテゴリーやタグ)を有効化
- 保存
これにより、管理画面の左メニューに「事例」「技術情報」が表示され、通常の投稿とは独立した形で情報を蓄積できるようになります。

投稿パターンを構築する(VK Block Patterns)
カスタム投稿タイプを作成したら、次は記事の体裁を整える仕組みを導入します。
事例記事のひな形例
- アイキャッチ画像(導入事例の写真)
- 導入企業名(見出し+本文)
- 課題と解決策(2カラム構成)
- 導入効果(箇条書き)
このレイアウトを「パターン」として登録しておけば、事例記事を新規作成する際に呼び出すだけで統一されたフォーマットを即座に適用できます。記事の質と生産性を両立させる実践的な方法です。

一覧ページを作成する(VK Blocks Post List)
作成した記事は、専用の一覧ページでまとめて公開すると閲覧者にとって分かりやすくなります。
手順
- 固定ページを新規作成(例:「事例一覧」)
- ブロックエディタで「Post List」ブロックを挿入
- 表示する投稿タイプを「事例」に指定
- 表示件数、並び順、表示要素(タイトル・日付・アイキャッチ)を設定
- 公開
同様に「技術情報一覧」ページも作成可能です。
これにより、閲覧者は必要な情報を体系的に確認でき、サイト全体のユーザビリティが向上します。

トップメニューに追加する
最後に、ナビゲーションメニューから各一覧ページへアクセスできるように設定します。
- 管理画面 →「外観」→「メニュー」
- 左の固定ページ一覧から「事例一覧」「技術情報一覧」を選択
- 「メニューに追加」をクリック
- 順序を整え「保存」
これで、サイト訪問者が迷わず目的のページに到達できる導線が整います。
まとめ:3つのプラグインで情報を体系的に管理
- VK ExUnit:カスタム投稿タイプで記事を種類別に整理
- VK Block Patterns:統一感のある記事フォーマットをひな形化
- VK Blocks:一覧ページを生成し、訪問者に分かりやすく提供
この3つのプラグインを組み合わせることで、企業サイトに必要な情報を体系的に整理し、見やすく信頼性の高いサイトを構築することが可能となります。
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