Microsoft 365で賢くファイル管理!―OneDrive・SharePoint・Teamsの使い分け徹底ガイド

起業直後や小規模組織では、人手も時間も限られています。資料をメール添付でやり取りしたり、社内ファイルサーバを立てたりすると管理が煩雑になりがちです。Microsoft 365を導入すると、OneDrive・SharePoint・Teamsという3つのクラウドサービスだけで、保管・共有・共同編集の一連のフローをシンプルに構築できます。本記事では、それぞれの特徴と具体的な使い分けのポイントを紹介します。
1.Microsoft 365のファイル共有を支える3大サービス
サービス | 主な用途 | 主な保存先 | 標準容量* | 特徴 |
OneDrive for Business | 個人作業用ファイルの保管と共有 | ユーザー個人のOneDrive領域 | 1 TB/人(最大5 TB) | Officeアプリと完全連携、外出先からもアクセス |
SharePoint Online | チーム・プロジェクト単位の共有 | サイトコレクション | 1 TB+10 GB/人 | 権限設定が細かい、承認フローやバージョン管理に強い |
Microsoft Teams | チャット中心の共同作業 | バックエンドはSharePoint/OneDrive | 上記に準拠 | 会話とファイルを同じ画面で扱える |
*ライセンスや設定により増量可能
2.OneDrive ―「自分の引き出し」と「軽い共有」に最適
主な利用シーン
- ドラフト資料の作成と保管
個人の作業領域としてメモ帳のように使えるため、途中版を安心して保存可能。 - リンク共有による簡易ファイル送付
外部ユーザーにもワンクリックで共有リンクを発行できる。ファイルサイズを気にせず送れる。 - モバイルからの閲覧・編集
スマホアプリでPowerPointやExcelを直接開いて編集し、そのままクラウド保存。
容量と運用ポイント
- 初期容量は1 TB/ユーザー。必要に応じて5 TB、さらに25 TBへ拡張可能。
- 共有設定を「社内のみ/外部可」等に制限し、誤共有を防止。
- 個人退職時のデータ引き継ぎは管理者が30日以内に実施。
3.SharePoint ― チームや部門の「公式ファイル置き場」
主な利用シーン
- 部署・案件単位のドキュメントライブラリ
版管理・承認フローを使うことで、修正履歴や公開プロセスを明確化。 - 社内ポータルとしてのお知らせ掲示
サイト上にニュースWebパーツを配置し、最新情報を全員へ周知。 - アクセス権限の細分化
部門レベル、ファイルレベルで閲覧・編集をきめ細かく設定可能。
容量と運用ポイント
- テナント当たり1 TB+10 GB/ユーザー が自動付与。追加ストレージも購入可。
- 権限モデル(オーナー/メンバー/閲覧者)を整理してからサイトを立ち上げる。
- 大容量ファイルは同期クライアントよりブラウザまたはOneDriveアプリでアップロード推奨。
4.Teams ― 会話とファイルを一体化した「作業ハブ」
Teams でチームを作成すると、裏側で Microsoft 365グループ+SharePointサイト+OneNote が自動生成されます。チャネルごとにフォルダーが作られ、チャットに添付したファイルは即座にSharePointに格納されるため、「どの版が最新版かわからない」問題 を解消できます。
主な利用シーン
- 案件ごとのチャネルを作り、議論と資料を同一画面で完結
- オンライン会議の録画や議事録をそのまま共有
- PlannerやLoopと組み合わせ、タスク・ノートを一元管理
容量と運用ポイント
- ファイル保存容量はチーム総数に応じてSharePoint枠を消費。
- チャンネル削除=フォルダー削除につながるため、アーカイブ機能を活用。
- 外部ゲスト招待時はチーム単位で共有範囲を再確認。
5.上手な使い分けのチェックリスト
シナリオ | 推奨サービス | 理由 |
個人の下書き・一時保存 | OneDrive | クラウド同期で端末を選ばず編集可能 |
部門で共有・保管 | SharePoint | アクセス権と版管理を細かく設定 |
プロジェクトのチャット+資料 | Teams | 会話・会議・ファイルをワンストップで管理 |
社外への大容量ファイル送付 | OneDriveリンク共有 | メール添付不要、DL期限設定も可 |
社内ポータルや手順書集約 | SharePointサイト | Webパーツでページ作成、検索性◎ |
まとめ
Microsoft 365 では OneDrive=個人、SharePoint=チーム/組織、Teams=コミュニケーションハブ と覚えると迷いません。
まずは「ファイルを置く場所」を目的別に整理し、権限と共有ルールを明確にしておくことが失敗しない導入のコツです。クラウドならではの共同編集やリンク共有を活用し、起業初期から効率的な情報基盤を整備しましょう。
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